「1分ナンテ待たせるもんですか!」

松本で、この看板を目に留めてくださる方も多いでしょう。カレーのモーリといえば、このキャッチコピーです。

50年以上も前から変わらないコピーを掲げ、変わらぬ味でみなさまに親しまれている街のカレー屋。

このコピーの由来の物語は、後半で伝えることにして…。

旧店舗

モーリの歴史

蟻ヶ崎高校の正門前にあるカレーのモーリ。昭和33年に松本市上土にカレーの専門店として本店をオープンしたのが始まりです。高度成長期の勢いに乗って、昭和42年には2号店を現在の蟻ケ崎にオープン。本店は平成14年に閉めましたが、2号店は今もなお営業しています。先代社長が強い意志で蟻ヶ崎には店を残し、現在は代替わりして2代目となっております。時代のニーズに応え、ビーフとポークに加えカツカレー、ナポリタン、牛焼肉定食など品数を増やしてきました。

懐かしく飽きない味わい

先代の傍でずっとカレーの作り方を見て学び、全く同じレシピと作り方で変わらぬ味を守り続けて、提供しています。小麦粉を炒めて仕込むトロミが昔懐かしいカレーは、まろやかな中にスパイスが効いています。コクを醸し出す秘訣も先代から変わらないまま。鶏ガラでていねいに抽出したスープが、あきない旨味を醸し出します。また、毎日必ず仕込み作業を行い、お客様に提供する時には、直火でなく湯煎して提供するように手間をかけることも、こだわりの一つ。あえて湯煎することによって、肉の旨味と玉ねぎの甘味が引き出されるのです。

カレー仕込み
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初めてなのに

なぜか懐かしい

いつもみなさまに気持ち良くご来店いただくために、真心を込めてお迎えしています。店内には観葉植物や季節の植物を配しています。壁に飾ってある2枚の絵は、画家・滝川太郎氏がお世話になったお礼にとモーリのために描いてくださった絵です。松本市出身の滝川太郎氏は若いころモーリ本店によく通われ、先代は親しくお付き合いをさせていただいておりました。

キャッチコピーの由来

「1分ナンテ待たせるもんですか!」

モーリといえばこのコピーです。上土に本店をオープンしたころは、日本全体が高度成長期の真っただ中。寝る間を惜しむように一生懸命働く人がたくさんいました。食事は、ゆっくり食べるような時代ではなく、急いでいるサラリーマンたちに“早飯”を提供できるよう、時代のニーズに合わせたメッセージとスタイルで店をオープンさせました。

また松本の上土一帯は、明治の終わりごろから松本の文化の先端を行くハイカラな街として栄えていました。映画館が建ち並び、1日2~3本の連続上映が当たり前の時代。その休憩時間にササッと食べられるカレーが重宝され、映画館に訪れる人々にも、モーリのカレーが愛されていたのです。

現代には、いささか合わないキャッチコピーかもしれませんが、昔からの「当たり前」を変えることなく、今でもお客様が毎日笑顔で過ごすお手伝いができるように早く、安く、真心を込めて、美味しいカレーを提供し続けています。

調理場
外観イラスト
店主(外)